Canon MG6230 に elecom 製の互換インクを入れてみた |
- Canon のプリンタ MG6230 のインクを,elecom 製の互換品に入れ替えてみた.
- 5色のTHC-MG5230RSETとグレーのTHC-326GY5を合わせて購入.リセッターも付属しており,元の純正インクカートリッジのICチップをリセットし,これらのインクを注入する形.
- 注意:MG6330, MG6530 ではインクカートリッジの規格が変わり(参照:Canonのページ),elecom ならTHC-351350SET5とTHC-351GY5の組み合わせになる.ただし,リセッターはまだ開発されていないようで,詰め替えセットに付属しない(2013/12/30現在).インク残量検知機能を無効にして使うようだ.
- 素人目には十分うまく印刷できている.
- 交換作業経験者としての心からの注意は
- 説明書をよく読んで,とにかくその通りに!うまくいくから!
- 作業場所を確保する.汚れても良い防水・撥水製の敷物を敷く.
- 手袋(詰め替えセットに付属)をはめてから作業する.
- インクが手に付くと非常に落ちにくい.手袋無しだとほぼ確実に手に付く.
- インクボトルの準備で,「中層にたまるインク少なくない?」 と思ってもやり直ししない.それでちょうどいいんです.増やすと溢れます.
※体験記です.特に何かを推奨したりしなかったりする意図はないので念のため.
~前置き~
2012年に購入したプリンタ Canon MG6230 (黒,ブロンズ,白がある)を愛用している(ちなみにブロンズを使用).これは複合機ということで,パソコンからの印刷以外にコピーやスキャンも出来る.FAX はない.私の購入時には MG6230 が最新機種だったが,最近はもうその後継機(MG6330)の後継機(MG6530)まで出ているようだ.とはいえ,MG6330 と比べて MG6230 にもメリットはあるらしい(参考ページ).まあ買ったときが買いどきと考えよう.
Canon MG6230 のカラーバリエーション.写真はCanonのサイトより. |
MG6230 のステータスウィンドウ.インク残量警告が出ている.そんなに使ったか‥ |
キヤノン純正インク.写真は amazon より. |
一回目の交換では,キヤノンの純正品(キヤノン インクタンクBCI-326 (BK/C/M/Y/GY) + BCI-325 マルチパック BCI-326+325/6MP,当時\4,742)を利用した.これは単にカートリッジをがちゃっと入れ替えるだけなので,作業としてはとても楽だったし,印刷も当然問題なし.
MG6230 のインクカートリッジは BCI-325/BCI-326 というもので,MG8230, MG8130, MG6130 あたりと互換性がある(参考:Canon のインクカートリッジのページ).
※本体付属カートリッジは捨てずに保管しておいた.後で純正交換カートリッジに互換インクを入れることになるのだ.ザ・純正品を念のため確保しつつ,純正交換カートリッジ+互換インクで通常は運用しようという見通しである.IC チップのリセッターが出ている MG6230 までだとこれで問題なく回る.
リセッター.電源はUSB供給.写真は amazon より. |
MG6230 の後継機である MG6330 や MG6530 のインクカートリッジ BCI-351/BCI-350 では,IC チップが,リセッターの作りにくいタイプに変更されているそうだ(参考:インクカートリッジ通販のチップスの研究ページ.こちらのページはカートリッジのことなど詳しく載っていて,初めて知ることが多かった).
~詰め替え作業~
実際の詰め替え作業は,付属の説明書をよく読んで,その通りやればできる(説明書はエレコムのサイトにも公開されている). イメージのために大雑把な手順を下に記すが,実際の作業は elecom の説明書どおりにやること!
- リセッターでカートリッジのICチップをリセット
- そのカートリッジのインクを初めて交換する場合,インク注入工のボール栓を落とす.このための道具は詰め替えセットに付属してくる.
- 私はブラックの幅広カートリッジに作業したとき,ねじ込みを回しても進みも戻りもしなくなってはまりかけた.ねじ軸は少し見えていたので,ラジオペンチでねじ軸を直接挟んで回したら何とか外せた.その後,グレー単色パッケージにも付いてきていたねじ込みを使ったら今度は無事に作業できた.おそらくねじ込みの取っ手とねじ軸の固定が壊れて取っ手だけ回っていたのかと思うが,もう作業できてしまったので原因は解明していない.
- インクボトルをスタンバイ.
- インクボトル中層にほどよい量のインクを確保.うまく確保できるようボトル形状が工夫されている.
インクボトルの腹を押して,液面をAまで上げる.上がったら指を離す.液面はBまで下がって落ち着く.図はelecomの説明書より. これはインク多すぎかもしれない.つい‥.いやほんと,説明書どおりにやればいいだけなんですが. - 確保した分のインクをカートリッジに注入.その後待つこと15秒.待ったらカートリッジのノズルの先を拭いたり.
- ここはちょっと補足.下に置いたカートリッジにいきなりインクボトルの先端を差し込もうとすると,ぼたぼたっとインクが落ちる恐れがある.そこで,インクカートリッジを横(縦というべき?)にして,インクボトルを横向きにしながら注入口に差し込む.差し込んだら,両者を一緒に動かしてインクカートリッジを寝かせる.これでインク注入体勢になった.
インクカートリッジを立て,インクボトルを横にしながらノズルを差し込む.差し込んだらそのまま両者を一緒に動かし,インクカートリッジを寝かせる.図はelecomの説明書から抜粋・改変 - この体勢をキープしてインクを注入していく.ボトルの腹をうにーっと慎重にゆっくりゆっくり押していく感じ.ボトル中層のインクがなくなるか,カートリッジから溢れるようなら終了.この終わるときがポイント!
- 説明書には,「インク注入後、インクボトルの腹を押したまま、ノズルが抜けきらない程度持ち上げ、手を緩めてください。」とある.おそらく,そうしないとボトルがインクを吸い戻してしまうのだろう.これ注意です.
- ボール栓の代わりに,乳白色の注入口栓(詰め替えセットに付属.なくさないよう注意!)をはめ込む.
開けた穴に注入口栓をはめた.ばっちりだ.
ボール栓落としの道具を使用中 |
ボール栓落とした.見易いよう写真に特殊効果掛けてます |
- 予め説明書を一通りよく読んで,イメージを作っておく.
- 作業場所をきちんと確保する.汚れても良い防水・撥水製の敷物をきちんと敷く.
- 手袋(詰め替えセットに付属)をはめてから作業する.
- インクが手に付くと非常に落ちにくい.しかも,手袋無しだとまあ確実に手に付く.
- 「中層にたまるインク少なくない?」 と思ってもやり直ししない.それでちょうどいいんです.増やすと溢れます.
~感想(印刷結果)~
実際の印刷品質は,並べて対照比較はしていないのだが,とりあえず不満はないし,不自然さなども感じない.ちなみに,色域の違いなどは気にしない程度のド素人の感想なのであしからず.純正との耐久性の違いなども興味あるところだ.手元の印刷物では,一年くらいならどちらも特に問題ないようだ(まだ購入してその位しか経っていない).
~感想(総合)~
詰め替えインクセットは合わせて \4,458 で購入できた(当時)から,純正品のカートリッジ一式とほぼ同価格になる.謳い文句通り 5 回詰め替えできれば,純正の約 5 倍のコストパフォーマンスとなる.我が家のペースでは一年で2~3回の詰め替えで済みそうなので,これくらいのランニングコストならインクの消耗にカリカリせずに印刷できて助かる.互換インクにも多種多様な価格・品質があるので,購入時にはよく調べてからがよいだろう.修理のときにプリンタメーカーに文句を言われたくなければ純正品が安全であろうことは言うまでもないが,リセッターがあり純正カートリッジに入れられるため比較的安心できることと価格とを考えると,互換品もアリだと思う次第.
~お待ちかね,細かすぎる情報を語るおまけコーナー!!~
インクカートリッジの互換性:
インクカートリッジは色によって機種間の互換性が違い,例えばカートリッジ BCI-326BK (黒) はプリンタ本体 MG8230, MG8130, MG6230, MG6130, MG5330, MG5230, MG5130, MX893, MX883, iP4930, iP4830, iX6530 で共通に使える.詳細は Canon のサイト を参照のこと(機種名から / カートリッジから).なお,後継機の MG6330 や MG6530 では BCI-350/BCI-351 となって互換性がないらしい.共通にしてくれればいいのに.
バブルジェット:
昔は Canon のプリンタは「バブルジェットプリンター」と名乗っていた.Canon によると, インクジェットの実現方式の一つがバブルジェットということのようだ.
BJ-10v. 写真は Canon のページより. |
PC との接続は,ワイヤレス(WiFi)でもなければ有線LANでもない,USBでもない,懐かしのパラレルポート,またの名をプリンタポート,別の名をセントロニクスはたまたアンフェノール,お堅い向きにはIEEE1294で通じるであろうごっついコネクタのついた
ケーブルで行っていた(参考:wikipedia).同じ(様な)ものに別の呼び方がわんさかあるのは PC 業界のお家芸なんだろうか.
当時はこれを DOS/V 上のソフトから使っていた.昨今の様に手軽に設定できるわけではなく,config.sys という設定ファイルをエディタで書き換えて,ESC/P ドライバというのを組み込んで使っていた.アシストワードというワープロや,LaTeX という組み版ソフト(のDOS版!)から印刷して喜んでいた.あの頃はいわゆるワープロ専用機がかなりメジャーで,PC上でも PC98 の一太郎などが主流だったと思う.その中で LaTeX 文書は一味違う仕上がりでかっこよかったものだ.
BJ-10v のインクは純正も詰め替えも水には弱かった.懐かしい.
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